Welcome to the desert of the real.

visible, audible, tangible and simulacre....

駅ピアノ

どこかのチャンネルで「駅ピアノ」という番組を見た。

駅にピアノを置いておくと、誰ともなしに弾き始めるのを定点で撮るというもの。

行き交う人々の何人かが、躊躇しつつも吸い込まれるようにピアノの前に座りおもむろに弾き始めるのが見ていて面白かった。

真剣な眼差しで鍵盤に向かう表情に引きこまれた。

「ピアノを弾く」という共通項が弾く人たちを繋げているように感じられた。それぞれは会ったこともなさそうなのに。

同じ場所で同じような気持ちで座った同志、的な何かを感じるのだろうか。

その音色には確かに感動することができるのだけど、ピアノを弾くことのできない僕はその輪みたいなものに少し壁を感じてしまうのがもどかしい。

人と人はひとつでも共通点があれば、それに気づけることができれば心的に近づく事ができる。

そういう起点は世の中に沢山のあると思う。