柿の葉鮨
谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」は、僕にとってのイメージクリエイティブのバイブル的文章だ。
「凄い」としか形容しきれない言葉の数々が発する陰影の魅力に惹かれまくっているのだけれど、今日はその内容についてではない。
先日、久しぶりに読み返していたところ、今まで気になった記憶は皆無なのに、なぜかとても引っ掛かった箇所があった。
この随筆の最後の最後、あとがきみたいな部分にちらっと紹介されている「柿の葉鮨の製法」のくだり。
作ってみたい!食べてみたい!という気持ちがどくどくと溢れてきた。
谷崎さんによると、このたべものの仕上がりは
鮭の脂と塩気とがいい塩梅に滲み込んで、鮭はかえって生身のように柔らかくなっている工合が何ともいえない
らしい。
よし、作ってみるか。
いや、単なる暇人の思いつきか。
あぁ、でも食べたいのだ!!
最近、時間があるからだろうか、自分の中に隠れている何かが表に出たがっているようなそんな気がするし、そう思いたいだけのような気もする。
もうちょい内省を先に進めてみるのが良さそうだ。
*「陰翳礼讃」の本文から受けた刺激のあれこれについてはいつかちゃんと書いてみたい。