ニューロン主義VS精神哲学
対極を読む読書は刺激的。
もう少し砕いてみますと「脳の反応の仕組み」VS「自由な意識の可能性」とも読み取れそう。
また、我がビジュアル分野に置き換えると、「視覚をとらえる脳の状態」VS「新たな視点を創造する意識の状態」、とかでしょうか。ま、無理やり対決構図にしなくても良いですが。
個人的に思うのは現在のようにビジュアルの氾濫をもはや止められないマーケットでは前者の考え方が優勢な気がしていまして、そこでは「消費者をいかに反応させるか」という一群がマジョリティなので、そのために拡大進化論、進化心理学、神経科学など自然科学の(還元論的)理論を総動員して説得的に物事を進めるという行為はごく自然の成り行きなのかもしれません。
しかしガブリエルさんの指摘から読み取れるのは、それらは自然科学によるイデオロギーかもしれないぞとの気付きもあって「はっ」となりしています。
個人的には常に視点を創造する側でいたいという意味で、今のところガブリエルさん的思考を深めたいなと考えています。
ただ、カンデルさん(ら)の本に書かかれてあるような脳の反応の仕組みや諸々の自然科学理論のビジュアルクリエイティブへの活用にも興味津々である自分もいます。
物事は二面性では語り足りないようです。